銘店の本焼きあなごを存分に堪能する
淡路島を境に大阪湾と播磨灘を分ける明石海峡
淡路島を境に大阪湾と播磨灘を分ける明石海峡。淡路島を経由し徳島への旅路である明石海峡大橋はここ兵庫県南部の街、明石市にある。
明石海峡一帯は古くから良質な魚が水揚げされる漁場として名を馳せており、この近辺で採れた穴子や鯛をはじめとする海産物は、昔から代々の天皇や皇族方に献上されてきた。中でも「穴子」は四季を問わぬ良い味と豊富な滋養が重宝され、祭事の御供物としても用いられてきました。
天然穴子のみ使用するこだわり
本焼きあなご下村は、天然穴子のみを使用することにより高い品質を維持しています。
熟練された目利きにより、穴子の選別を行い、鮮度・脂のりがともに良く、厳しい品質を満たした高品質な穴子のみを使用。
熟練された経験が織り成す職人の伝統の技
穴子は鮮度が命。熟練された職人が手際よく捌きます。
本焼きあなご下村の特徴は、頭割りと背開き。
「頭割り」は名前の通り、穴子の頭を切り落とすこと。一番腐りやすく、生臭さが残りやすい頭をすぐ割ることで、鮮度の良い状態を保ち、頭の先から尻尾の先まで香ばしく焼き上がります。またもう一つの特徴は「背開き」。穴子は背開きが一般的な開き方ですが、本焼あなご下村は「腹開き」。ヌメリが多い穴子を手際よく捌き、鮮度の良い状態のまま開いて処理することは、まさに熟練された経験が織り成す職人の伝統の技です。
美しい焼上げはまさに芸術品
一般的な穴子の焼き上げは頭と尻尾のみに串を刺し反り返らないように、鉄板で押さえて焼くのが一般的ですが、お腹にも串を打つことで反り返りを抑え、鉄板で押さえつけないため、ふっくらと焼き上げることが出来ます。
中串の作業は腹開きされ平らになったあなごの繊細な身と皮のほんのわずかな間に串を通すのが、本焼きあなご下村の技です。
串に打たれる夫婦のあなごも、鯉のぼりの様に頭を右にして並べた際、 上のあなごが少し大きく、下のあなごは心持ち小さめになって夫婦に見立ています。穴子は十匹十色で、焼き上がりを想像しながら脂のり、身と皮の鮮度や焼き色の選別など、細部まで職人は常に目を光らせています。
本焼きあなご下村は、様々なこだわりと伝統を代々受け継ぎ、幅広い世代に受け継がれ続けている銘店となっています。
本焼きあなごのお召し上がり方
本焼きあなごは、再度温めますと風味と食感が低下しますので、電子レンジ、ボイル等は不要でございます。
既に味付けは行っておりますので、そのままお召し上がりください。
ご家庭によりお好みがあるかとは存じますが、切ってそのまま、ご飯に乗せるだけの穴子飯、関西風に穴子押寿司、穴子巻き寿司、ちらし寿司がお勧めでございます。
串の上手な外し方
いつもご贔屓にされているお客様はご存じかと存じますが、改めて「本焼きあなご 下村」より上手な串の外し方をご案内させて頂きますので、ご参考くださいませ。
1, 穴子の皮面を下にして、穴子の上面に上に軽く片手を添える。(串のささくれが刺さる可能性がありますので、必ず穴子を包んでいる茶色のへぎ板の上から手を添えて下さい)身が潰れたり、旨味を押し出さないよう、あまり強く押さえないようにご注意ください。
2, もう片方の手で串を持ち、竹串をクルクル回転させてください。抜きながら串の周りが軽くなりますと、串から身が剥がれた合図です。そのまま手前に穴子に対して平行にゆっくり引き抜きます。
注)串を回転させずに無理矢理引き抜きますと、穴子の身が崩れる事があります。
本焼あなごの中骨は職人が腹開きしてから切り落としており、全体的に小骨は少なく、そのまま召し上がっていただく事が出来ます。
首の付け根部分に残っております中骨の一部を軽く身から放し、その下に包丁を斜めに入れて切っていただくと身の部分を最大限生かすことが出来ます。