太陽のタマゴと宮崎完熟マンゴーの違い

宮崎県には「宮崎完熟マンゴー」と、「宮崎完熟マンゴー・太陽のタマゴ」の2種が存在し、両者を混同している人も多くない。結論から話すと「太陽のタマゴ」の方が厳しい基準で選別された上位グレードであり、この違いを解説する。

そもそも完熟とは何?

宮崎マンゴーの特徴である「完熟」

マンゴーは完熟すると枝から離れて自然落下するため、この特性を活かし、収穫前には全ての果実にネットを被せます。外国産や一部の他産地ではこのような手間のかかることをしないため、糖度や完熟度で宮崎産マンゴーは、トップクラスのブランドとクオリティを持ち合わせていると言えます。

太陽のタマゴとは

太陽のタマゴは、宮崎県産完熟マンゴーの中でも、糖度15以上、重量350g以上、赤みのある外観のものが「太陽のタマゴ」として認定され、出荷されます。太陽のタマゴは、完熟マンゴーの中でも希少なマンゴーで、その中から更に色味と形を選定したものです。

太陽のタマゴはアーウィン種 (愛文) であり、同じ品種のものは宮崎や鹿児島、沖縄等で生産されていますが、宮崎県かつ以下の条件をクリアしないと「太陽のタマゴ」とは名乗れません。

JA宮崎経済連が定めるブランド認定基準

太陽のタマゴと認定されるには「宮崎完熟マンゴー」の中から厳しい基準をクリアしたもののみが、「太陽のタマゴ」と名乗ることができる。

  • 自然に落果するまで樹上で完熟させた、特に食味・外観の優れた果実。
  • 経済連が定める県統一基準を満たす果実 (青秀以上、2L以上、糖度15度以上)

産地認定基準

太陽のタマゴはJA組合員なら誰でも認定されるわけではなく、一定の規模を持っていないと出荷ができない。

  • 部会組織体制が確立していること
  • 産地規模がおおむね1ha以上であること
  • 計画的な生産・出荷を行っていること
  • 品質管理、検査体制、クレーム処理等の出荷体制が確立していること

太陽のタマゴを出荷できる宮崎県内のJA

太陽のタマゴを出荷できるJAは、JA宮崎中央、JA綾町、JAはまゆう、JA串間市大束、JA都城、JAこばやし、JA西都、JA日向、JA児湯、JA尾鈴の10社JAとなっている。 (宮崎県内の全JAは、2024年4月にJAみやざきとして合併)

太陽のタマゴはアーウィン種と呼ばれる品種のマンゴーだが、JAを通し、これらの基準をクリアしませんと太陽のタマゴとは呼ぶことができず、厳格なガイドラインにより、ブランドが維持され、トップブランドと呼べるクオリティを維持している。

どこのJAの太陽のタマゴでも品質は同じ?

宮崎経済連が統一した太陽のタマゴの基準を設けていることを説明しましたが、それでは市場の評価はどれでも同じとみなしていると言うかというと、答えはNOです。

日本中の上等品が最も集まる大田市場をはじめ、全国の市場ではJA西都、JA宮崎中央の太陽のタマゴが評価が高く、高値で競り落とされています。

EJでは最も品質が高いと言われるJA西都を中心としておりますが、数量が極わずかなため、市場から同じく評価の高いJA宮崎中央産を取り扱っております。

JA西都

JA西都 (元JAみやざき 西都地区本部)は、太陽のたまごを始めたブランドの元祖。沖縄を視察後、昭和60年に8人のメンバーで部会が立ち上げられ、試行錯誤の日々が続き、たまたま自然落下したマンゴーを食べたところ、これまでにない味わいだったことから、一つ一つネットをマンゴーに掛け、自然落下して完熟を待つ「完熟マンゴー」が誕生しました。JA西都の上物は名だたる高級フルーツ店や百貨店から贔屓にされており、生産量も限られていますが、EJではその中でも最も等級の高い5L, 4Lの太陽のタマゴをはじめ、最も格式の高い桐箱入りでご用意させていただきます。