マスクメロンとは

高級メロンの代名詞「マスクメロン」しかし様々な産地で「マスクメロン」と書かれているメロンが存在し、値段もピンキリで何が違うの!?と疑問に思われている方も多いはず。

マスクメロンとは

マスクメロンはイギリスで温室栽培向けに改良された、品種名:アールスフェボリット (アールス系メロン) の総称。ざっくりと言うと静岡県産であろうが、茨城県産、千葉県産であろうが、熊本産であろうがアールス系メロンであればマスクメロンである。

しかし、味も見た目も全てにおいて最高クラスの「マスクメロン」を販売する高級フルーツ店では一般的に、静岡県温室農業協同組合から出荷された「クラウンメロン」と「アローマメロン」のことを「マスクメロン」としている場合が多い。

マスク (musk) とは麝香の意味で、香りともに最高級品とされており、静岡県温室農業協同組合の2つの異なるブランドでマスクメロンが流通している。

この記事では最高峰と名高い静岡県温室農業協同組合のマスクメロンについてご紹介する。

静岡県温室農業協同組合

マスクメロンを出荷する静岡県温室農業協同組合では2つの支所があり、 静岡県袋井市、森町、浜松市を中心に栽培されて、クラウンメロン支所を通すと「クラウンメロン」。 静岡県磐田市、掛川市、菊川市、御前崎市を中心に栽培され、磐田支所、静南支所を通したものを「アローマメロン」と呼ぶ。 クラウンメロンもアローマメロンも同一の等級の分け方と一茎一果など、同じ栽培方法を採っているが、生産者や、選別で確認する人も違えば、品質は微妙に異なる。

EJフルーツでは静岡県温室農業協同組合 クラウンメロン支所から出荷された「クラウンメロン」を中心に販売しております。

クラウンメロンとアローマメロンの違い

クラウンメロンとは、日照時間が長い静岡県袋井市、森町、浜松市を中心に生産されている温室マスクメロンで、約240の農家が栽培を行っており、静岡県温室農業協同組合 クラウンメロン支所に出荷します。ここではブランドを維持するために選別、品質チェックが厳しく行われて、大田市場など、全国の市場に出荷されます。クラウンメロン支所は、クラウンメロンのみに特化した専業経営を行っており、他の農協とは性質が若干異なります。

アローマメロンとは、静岡県磐田市、掛川市、菊川市、御前崎市を中心に栽培され磐田支所、静南支所から出荷されるもので、各支所には約70ほどの生産者がいます。静岡県温室農業協同組合で出荷されるクラウンメロン、アローマメロンでは全てのマスクメロンに生産者番号のシールが貼られており、各生産者は自信を持って出荷を行なっている。しかし、全ての生産者が最高レベルのマスクメロンを生産することは不可能で、名人と呼ばれる生産者がいる。

マスクメロンは露地栽培することができず、病気にも弱いため、地植えをせず、隔離ベッド栽培 (いわゆるプランター) で肥料と水分量をコントロールして栽培されます。これらは美しい外観を作るために必要で、ネットの網目などに大きく影響するとのこと。美しいマスクメロンの網目模様は水分量の調整が最も重要で、地植えでは美しく仕上がらない。

また、マスクメロンの栽培には温室環境が必要ですが、ビニールハウスではなく、太陽光線の透過率の高いガラス温室で行われています。屋根や側面に窓が付いており、コンピュータで温度・湿度を監視しながら開け閉めするガラス温室も存在し、栽培するコストは他のメロンより圧倒的に高い。

一茎一果

一つのメロンだけに養分を集中させる

静岡県温室農業協同組合のマスクメロン (クラウン/アローマ) が、最高級と言える最大の理由は「一茎一果」と言えます。一茎一果は簡単に説明すると、複数できるメロンの実を全て切って、一つの茎に一つの実しか残さず、全ての栄養を集中させる、非常に贅沢な育て方です。

栽培方法

種を植えてツルが出てきて茎になり、約30枚の葉がつき、この葉を大切にして3本の側枝の雌花に交配すると3つのメロンの実ができ、ある程度の時期に良く育ちそうな1玉のみを残し、他は切ってしまう。これにより養分が1玉に集中し、極上のクラウン/アローマ (マスクメロン) が誕生する。他の産地ではこのような贅沢なことはせず、一部の育ちが悪い実を切ること以外は全て収穫しますが、この贅沢な育て方が、静岡県温室農業協同組合の「マスクメロン」が最高峰と呼ばれる理由です。

この手間とコスト、そして一つに集中すると言う惜しみない手間が、他の産地より何倍も高い金額で取引をされ、最高峰のメロンとして日本のみならず、世界で揺るぎない地位を確立しています。

流通

大ta

当社が依頼している大田市場の仲卸では1玉ずつ全てのマスクメロンを選果する

マスクメロン (クラウン/アローマ) は東京・大田市場では大卸の東京青果(株)のみに卸され、品質を厳しくチェックされ、競りに掛けられます。そしてセリで落とされたマスクメロンは仲卸へ。ここでも仲卸に厳しく選果され、ようやく高級フルーツ店や、EJフルーツのような小売店に納品となります。EJフルーツの仲卸は、マスクメロンを専門としており、全てのマスクメロンを目視や、空洞チェックなど厳しく選別し、お客様のもとへお届けしております。この何重にも厳しいフィルターを通り抜けた一握りが、最高級マスクメロンとなるのです。

マスクメロンの等級

マスクメロン (クラウン/アローマ) のランクは、富士 > 山 >白 > 雪 > キズの5段階となっており、EJフルーツがご提供するマスクメロンは富士および山ランクのみ。富士は1ケース6玉揃っていないと富士と名乗れず、山の中にも富士クラスが入っていることは多くございます。また厳しい生産者の判断で山で選果場に出荷を行なっている場合もあり、マスクメロンは一概に等級だけでクオリティを判断することはできないと言われています。 私どもでは静岡県温室農業協同組合ならび東京青果 (大田市場) の協力の下、日本最高レベルと呼ばれる高級果物店に納入実績を持つ、仲卸に依頼し、厳選した組合員 (生産者)のみを厳選した日本最上級の特選マスクメロンのみをご提供させて頂きます。